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インターナショナルスクールのメリットとデメリットは?

    今回はインターナショナルスクールのメリットとデメリットについてお話させていただきます。色んなブログなどで同じトピックについて書かれていますが、私自身の子供達がインターナショナルスクールで教育を受けてきた中で感じた、メリットとデメリットを深堀してわかりやすくお伝えできればと思っています。

    目次

    メリット

    1. 英語で学べる
    2. 多様な文化やバックグラウンドの人達が身近
    3. カリキュラムに柔軟性がある
    4. 個性や長所を認めてくれ、自己肯定感を育みやすい
    5. 常に世界に目を向けやすい
    6. 世界での日本の役割(立ち位置)を意識できる

    デメリット

    1. 母国語が弱くなる
    2. 学校によってカリキュラムや雰囲気が全く違う
    3. 日本社会で馴染めない可能性がある
    4. 学費が高い

    メリットについて

    1. 英語で学べる

    色んなブログやサイトでインターナショナルスクールについてのメリットを書かれていますが、一番強調したいことがあります。インターナショナルスクール=英語学ぶ学校ではありません!
    多くの日本人の方が誤解されているところで、私も「インターナショナルスクールに子供を通わせている」と話すと、英会話学校に行かせているような感じで捉えられてしまいます。

    インターナショナルスクールは英語学ぶ学校です。
    英語で学ぶことのメリットはとても大きいです。世界の共通言語である英語で学ぶことで、世界中の様々な最先端の情報に簡単にアクセスすることができます。論文、本、ニュースなどあらゆるコンテンツは日本語よりも圧倒的に英語で書かれたものが多いです。将来的にAI翻訳で言語は関係なくなる、という議論もありますが、まだまだ自動翻訳と原文の乖離はありますし、原文で読むことのメリットは大きいと思います。

    また、様々な国の出身者と話す際に、英語という共通言語でスムーズに会話できると関係性を築きやすいという利点もあります。

    2. 多様な文化やバックグラウンドの人達が身近

    インターナショナルスクールは様々な国・文化などのバックグラウンドを持った先生、生徒、保護者が集まっており、その多様性を尊重する文化があります。日本は世界でも数少ない単一民族国家であり、同じような常識や文化を国民が共有しています。しかし、日本では当たり前だと思っている価値観も他の国では全く異なることはよくあります。そういった、社会は違って当たり前という認識を小さい頃から持つことは、オープンマインドの精神を育むことができます。

    また、似たようなバックグラウンドの人たちが集まっても同じような考えで留まりがちですが、様々な文化や国の人と話していると、新しい視点や問題点に気づきやすく、結果としてイノベーションに繋がり易いという利点があります。アメリカ西海岸でホットなビジネスが次々に生まれるのは、失敗を恐れない文化もありますが、世界中から新しいビジネス創出を目指して人材が集まっているのも要因の一つだと思います。

    3. カリキュラムに柔軟性がある

    国際カリキュラムのスピード感

    ナショナルカリキュラム(各国の教育制度)と比べ、インターナショナルカリキュラム(国際教育)は各国の状況に合わせて指導できるよう、柔軟性をもたせています。また、国という大きな組織にとらわれないため、全てではないですが、全体的に先進的な教育や考えを素早く取り入れる傾向にあると思います。ヨーロッパから来た友人も、日本でインターナショナルスクールに子供を通わせる中で、自国の教育と比べインターナショナルカリキュラムの総合的な学習に感銘を受け、その後自国に戻ったあとも、ローカルスクールではなくインターナショナルスクールを選択していました。

    今、世界はものすごいスピードで変化していますが、ナショナルカリキュラムはその速度に遅れをとっている印象です。インターナショナルスクールはどこにも縛られない、という利点を生かし、そのスピード感に対応している学校が多いように感じます。

    テクノロジーの対応

    また、柔軟性という意味では学校にもよりますが、テクノロジーへの対応が早い学校が多いです。日本の公立学校でも1人1台タブレットが配布されている自治体が増えてきましたが、まだまだ使いこなせていない印象です。娘が通っているインターナショナルスクールでは、調べ学習はもちろんのこと、プログラミングやアプリを用いて動画を作成してプレゼンしたりと、常にタブレットやPCを使って学習しています。特にプレゼンでは、ポスターなど紙ベースのみで行うよりも、動画などデジタルを用いる方が表現の幅が広がり、相手に伝えやすくなったように感じます。

    4. 個性や長所を認めてくれ、自己肯定感を育みやすい

    インターナショナルスクールでは、勉強だけでなく運動や芸術など様々な評価軸で評価してもらえるため、色々な事に興味がある子供であれば、その子の興味や長所を伸ばしてもらえる可能性が大きいと思います。日常の中でも、どんな質問や意見に対しても必ず否定はせず、「こういう考え方もあるんだ」とまずは認めた上で、「違う考えはあるかな」と別の視点で考えるように促してくれます。多面的に物事を捉える習慣は正解のない世の中に出たときに強みになりますし、子供自身も否定されることなく必ず受け入れてもらえるという安心感を得られ、自己肯定感を高めることができます。

    日本では受験勉強で習い事を途中で中断せざるを得ない局面もあるかと思います。一方、海外の大学の多くはテストの点数だけでなく、課外活動など多面的に積極的に活動している学生が求められています。学生時代に打ち込んで頑張ってきたことが、大学受験においてもきちんと評価してもらえるので、課外活動や習い事など、自分の好きなことに対し長いスパンで積極的に取り組める環境があります。また、タレントショーのように自分の才能(頑張っていること)を披露する機会も多々あるので、自信をつけやすいように感じます。

    5. 常に社会問題に目を向け行動できる

    日本ではまだまだ馴染みが薄いですが、欧米社会ではチャリティー精神があり、小さい頃から寄付、募金、ボランティアなどといった活動を日常的に行なっています。インターナショナルスクールでもこの精神を受け継ぎ、実に様々なチャリティーイベントが開催されています。日本と大きく違うと感じたのが、なぜこの寄付金が必要なのか、この寄付金がどこに渡されてどのように使われるのかまで詳細に学びます。また、チャリティーイベントは学校や保護者が主体で行うだけでなく、生徒自らが発案して行うイベントもたくさんあります。
    自分が社会に対し何が貢献できるのか、を常に意識しているからこそ、積極的にチャリティー活動が行われるのだと思います。私の子供も、そういったイベントを企画する上級生に憧れをもっており、自分ならどういったチャリティーができるかをいつも考えていてとても良い刺激を受けています。
    少し余談ですが、チャリティーイベントは楽しい体験が付随している事が多く、募金・寄付する側もただお金を寄付するのではなく楽しい体験に対し支払うので、企画側も寄付を募りやすく、双方にとってwin-winであると感じます。日本でよくある募金活動はただ募金箱にお金を入れてもらう、というスタイルが多いですが、こういうチャリティーイベントを目にすると、お金の集め方がとても上手いな、と勉強になります。

    6. 世界での日本の役割を意識できる

    インターナショナルスクールは様々な国・文化・バックグラウンドを持った先生、生徒、保護者が集まっており、その多様性を尊重する文化です。一年を通じて、様々な国のお祝いや文化、歴史などを学ぶ機会があり、自分の国について他の生徒達にプレゼンテーションをする機会も多々あります。日本の学校に通っていると、日本の文化や歴史について改めて強く意識する機会が少ないかもしれませんが、ここでは「あなたの国はどういうところですか?」という質問をよくされるので、子供自ら自国(日本)について調べることも多く、伝統行事についても関心が高くなりました。
    日常的に、他者(他国)と自分(日本)の関係性について考えるため、必然的に日本を強く意識するようになり、良い意味で自国を誇りに思う気持ち(プライド)やアイデンティティを育みやすいと感じます。また、日本が世界からどう見られているか、日本が世界にどう貢献できるのか、を客観視することができます。

    デメリットについて

    1. 母国語(日本語)が弱くなる

    インターナショナルスクールに通う1番のデメリットは母国語(日本語)が弱くなるということだと思います。インターナショナルスクールは前段のメリットでも述べたように、英語で学習します。学校によっては日本語の授業もありますが、圧倒的に授業時間数が少なく学校の勉強だけでは不十分なので、別途ご自宅で日本語や日本の文化・歴史について勉強する必要があります。

    グローバル時代だから日本語をやる必要がないわけではありません。世界中の人と関わりをもつからこそ、母国のことをよく知っておくことが大切です。相手(違う国の人)は、あなたがどういうバックグラウンドで育ったか、日本がどういう国(歴史や文化)なのかについて興味があります。英語が喋れてインターナショナルスクールで育ったとしても、海外では「日本人」としてみられます。また、日本人が思っている以上に、外国での日本の評価や関心は高いです。その時に、いかに日本について語れるかによって相手との付き合い方は大きく変わってきます。

    真のインターナショナルな人とは、他国の文化や歴史なども尊重した上で自分の国を適切に世界にアピールできる人だと思います。子供達には日本の文化や歴史も疎かにせずしっかりと学び、日本人という強みを活かして世界に羽ばたいていってもらいたいと切に願います。

    我が家の場合

    そういう私も、子供の日本語および日本についての教育は四苦八苦しています。インターナショナルスクール教育を選んだ時点で、日本の教育の道を選択するよりも大変だと覚悟していましたが、想像以上に日本語には苦戦しています。ただ、日本の子供と同じペースで日本語を勉強していくのは難しいので、大学入るまでにある程度追いつけば良いと割り切って、我が家のペースで焦らずに地道に日本語や日本のことについて学習していこうと思っています。

    2. 学校によってカリキュラムや雰囲気が全く違う

    インターナショナルスクールと一言で言っても、学校により全く雰囲気も採用しているカリキュラムも異なるため、学校選択をする際には注意が必要です。日本でも特に私立の学校は各校特色を出していますが、文部科学省が定めた「学習指導要領」に沿ってカリキュラムを組み立てているため、学習する内容が大きく異なることはありません。

    インターナショナルスクールの場合、国際バカロレアやケンブリッジインターナショナルといったインターナショナルカリキュラムを採用している学校もあれば、アメリカンスクールやブリティッシュスクールのように、各国の教育制度に沿ったカリキュラムを採用している学校もあり、学習する内容も学校によって大きく異なります。子供にどういう教育を受けさせたいか、将来海外に住む予定があるか、など多面的に検討し、沢山ある学校の中からご家庭にとって最適な学校を選択する必要があります。
    特に、日本で教育を受けた保護者にとって、インターナショナルカリキュラムは馴染みが薄く、完全に理解した上で選ぶことはとても困難だと思います。ISA-Tokyoの教育関係コンテンツには各種カリキュラムについてわかりやすく解説しているので、もしご興味があればぜひご一読ください。

    3. 日本社会で馴染めない可能性がある

    日本は世界からみると、やはり単一民族国家であり同じ常識や考えを持っていることが無意識のうちに前提条件になっていると思います。日本社会では、物事をはっきりさせずに「これはもうわかっているよね」と阿吽の呼吸で進めてしまうことが少なからずあります。インターナショナルスクールで育つと、一人一人考え方が違うということが当たり前なので、何かをあやふやにすることなく、全てをはっきりとさせて物事を進めていく傾向にあります。外資系企業ではそうでもないかもしれませんが、インターナショナルな環境で育った子供が、日本社会に出た時に浮いてしまうリスクはあるかもしれません。

    4. 学費が高い

    インターナショナルスクールは学費が高額なため、毎年その高額な学費を払い続ける経済的な負担は大きいです。しかし、インターナショナルスクールの学費も先ほど述べたように各学校によって様々で、1000万円近くの学費がかかるところもあれば、年間授業料が100万円を下回り、日本の私立の小中学校と同じくらいの学費のところもあります。もし、インターナショナルスクールに通わせたいけれど、高額な学費が、、と諦めているご家庭は、そういったリーズナブルな学校もあるので、一度調べてみてはいかがでしょうか。

    以上が、私が子供達をインターナショナルスクールに通わせる中で感じた、メリット・デメリットになります。主観的な内容ではありますが、参考にしていただけたら嬉しいです。

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