幼児期に、子どもは話を聞くのが大好きになり、やがて自分でも読み始める時期がやってきます。子供に英語の読み方を教えるには様々な方法がありますが、最も一般的な方法の一つに「シンセティック・フォニックス」があります。シンセティック・フォニックスとはどういうものなのか、簡単に解説します。
- シンセティック・フォニックスとは、単語を個々の音(音素)に分解し、それを文字(書記素)と対応させて学習する方法です。
- シンセティック・フォニックスとは、アナリティクス・フォニックスとは正反対で、子どもたちは、単語の類推(つまり、ある単語の言い方を知っていれば、別の似たような単語(「name」と「same」)を言えるということ)や、韻(-am、-at、-an、単語)の使用を通して、単語全体を目で見て認識することを学びます。
- 英語のアルファベットには26の文字があり、それぞれを単独もしくは組み合わせることで44の音を作ることができます。
- シンセティック・フォニックスを使って、子どもたちは単語を音に分解し、それぞれの音を解読し、その音を合わせて単語を作ることを学びます。例えば、「bath」という単語は、「b-a-th」という音に分かれます。子どもはそれぞれの音を言い、その音を組み合わせ「bath」という単語を作ります。
- シンセティック・フォニックスは、アルファベットの順番通りに教えるのではなく、新しい音を頻繁に取り入れながら、非常に体系的に教えます。これにより、子どもたちはすぐに簡単な単語を読み始めることができます。
- 一般的に、まず1文字の音を教え、次に2文字の音(ダイグラフ)、3文字の音(ダイグラフ)を教えていき、徐々に複雑になっていきます。
- 読むだけでなくスペリングにもシンセティック・フォニックスを使うので、読みとスペリングは並行して教えます。
- 英語には44の固有の音がありますが、「ie」と「igh」のように、同じ発音でも異なる文字の組み合わせがあります。そのため、子どもたちはシンセティック・フォニックスを学習する中で、同じ音を出す文字の組み合わせも学びます。また、「bread」と「fear」のように、同じ文字や文字の組み合わせでも異なる発音となるケースも学びます。
- シンセティック・フォニックスと並行して、「high frequency word」や「sight word」と呼ばれる不規則な単語も教えます。これらの単語は、フォニックスの規則に当てはまらない単語や、文章を読む際に頻繁に登場する単語なので、読み書きのプロセスを加速させるために、これらの単語を単語全体として認識できるように教えます。
- シンセティック・フォニックスは、読むことに苦戦している子どもや、英語を外国語として学んでいる子どもたちの読み方習得に効果的であると言われています。